C++
この記事はEEIC Advent Calender 2016の12月22日分として書かれた. CRTPとは C++でのジェネリックプログラミングで広く知られたパターンとして, Curiously Recurring Template Pattern (CRTP) というものがある. この名前は実態から大分かけ離れているの…
C++11で導入されたUniform initialization syntaxは、C++の変数宣言にまつわる諸問題 (組み込み型とクラスの違い、Most Vexing Parse、narrow conversion)を解決する機能である。 しかし、Effective Modern C++でも取り上げられているように、 波括弧 {}だ…
数年ぶりにC++関連のまとまった記事を書こうという気になった。 最近の私はというと研究で毎日C++を書いていたので記事にできそうなネタはたくさんあるのだが、 それを公開するのは若干面倒なので出し渋っていたところがある。 加えて、C++嫌いな人々の根も…
JNI (Java Native Interface)ネタは、この記事で一応最後です。 前々回は、Javaから渡された配列や文字列を簡単に受け取る方法について述べました。配列の受け渡しに関しては、最悪だと呼び出し毎にネイティブヒープへのコピーが発生する可能性があるので、…
JNI関連の話が続きます。 今日は短いですが、JNIとC++例外について。 最近ではAndroid NDKもC++の例外(やRTTI)に対応していて、そのおかげで例外が必要なSTLなどのライブラリを自由に使えるようになっています。しかし、Java側はC++の例外を理解してくれな…
std::shared_ptrの参照カウントを、バッファメモリの再利用に応用できるのではないかというお話。例として、単純なリソースクラスとそれのローダを考えてみます。 #include <vector> #include <memory> #include <numeric> class Resource { public: std::size_t size() const { retur</numeric></memory></vector>…
久々に記事を書こうと思い立ったので書きます。ブログという形態が情報共有に適切なのかどうかはさておいて、小さなひらめきであっても何らかの形で記録していかなければ自分の糧にならない、と改めて感じている今日この頃です。最近Android NDKで作業する機…
C++11 Advent Calenderの26日目の記事です。 クリスマスまで残り365日と迫りましたね。C++11 Advent Forever.さて、C++11で導入された機能の一つがTemplate Aliasesです。元々はTemplate Typedefなどとも呼ばれていました。他の主要な機能と比べて大して目立…
ふと思い立ってSuffix Arrayを適当に実装することにした。 wikipedia:接尾辞配列 本当はSuffix Array専用の高速な生成方法()があるのだが、今回は適当な実装なのでソートアルゴリズムを使う()。 #include <iostream> #include <iomanip> #include <string> #include <vector> #include <algorithm> templ</algorithm></vector></string></iomanip></iostream>…
アキラさんの記事を読んでboost::tieのことを思い出し、もしかしてこいつはネストできるのかと気になったので調べてみた。 #include <boost/tuple/tuple.hpp> int main() { using namespace boost; int i; double d; const char* s; tie(tie(i, d), s) = make_tuple(make_tuple(123,</boost/tuple/tuple.hpp>…
The "Empty Member" C++ Optimization これにVariadic Templatesを使ってみようと思いついた。 template <typename Member, typename... Bases> struct BaseOpt : Bases... { Member m; template <typename... Arg> BaseOpt(Arg&&... arg) : m(std::forward<Arg>(arg)...) { } }; class X { static void foo() { } }; cl</arg></typename...></typename>…
std::result_ofを即席で作ってみました。 template <class> class result_of; // undefined template <class Fn, class... ArgTypes> class result_of<Fn(ArgTypes...)> { public: typedef decltype((*(Fn*)0)((*(ArgTypes*)(0))...)) type; }; テストコードはこんな感じ。 #include <iostream> #include <typeinfo> template <int> struct A</int></typeinfo></iostream></fn(argtypes...)></class></class>…
C++0xのCommittee Draft 1への日本からのコメントのその後について適当に書いてみました。 C++ CD1 Comment Status まあ原文を読んでもらえば済む話なのですが、半年経った今改めて振り返るためにまとめました。 結構数があるので今回はtypoの修正等を省略さ…
右辺値参照 + 可変個引数テンプレートでBoost.Functionの真似事をしようと思ったのだが、なんだか面倒な問題にぶち当たってしまったらしい。 #include <utility> template <typename... Args> struct my_function { template <typename T> struct object_invoker { static void invoke(void* ptr, Ar</typename></typename...></utility>…
少し遅れたけれども、 C++0x 6 (2ch) The Digitalmars-d-announce July 2009 Archive by thread Conceptのお通夜会場はこちらです - にっき(pseudo) C++0x Support in GCC Concepts [no longer part of C++0x] なんという…。 C++1xになるよりはいいか…。 …
http://gcc.gnu.org/gcc-4.4/ GCC 4.4.0がリリースされました。C++0xの機能の一部を取り込んでいます。これらを試すにはコンパイラに-std=c++0xというオプションを渡します。 http://gcc.gnu.org/gcc-4.4/cxx0x_status.html 右辺値参照、可変個引数テンプレ…
以前volatileとコピー・代入 - meryngii.netaということでvolatileにまつわるCとC++の非互換性について書いたのだが、C++の仕様書の最後で丸々このことが触れられていることに気づいた。せっかくなので拙訳を用意した。 付録C.1.8 12項. 特別なメンバ関数 12…
C++のストリームの書式状態は、一度変更すると再び変更しない限りそのままになる。書式フラグを元に戻すのを忘れていれば、同じストリームを使った別の部分のコードで思わぬ表示が出るかもしれない。 書式状態を保存するためのライブラリとしてboost::ios_st…
配列を返す関数 - meryngii.neta 以前に配列を返す関数は参照を使えば作れることを紹介したのだが、同じように関数の配列引数の要素数も調べることができるらしい。 #include <iostream> void f(int a[]) { std::cout << (sizeof(a) / sizeof(int)); } int main() { in</iostream>…
C++の教科書で必ず最初に現れるcoutとかC++の入出力ライブラリはオーバーロードを駆使することで型安全を堅持している。これはStroustrup氏の自信作で、その内部はテンプレートによって汎用性の高い設計になっている。 しかし、ストリームに関するクラス・関…
C++でvolatile修飾された構造体はものすごく扱いにくい。 typedef struct { int x; } X; int main() { X n_1; volatile X v_1; /* コピー(代入ではない)*/ X n_2 = n_1; /* OK */ X n_3 = v_1; /* エラー */ volatile X v_2 = n_1; /* OK */ volatile X v_…
C++ではテンプレート名が型名になるという仕様があるのだが、 クラステンプレート名は型名 - meryngii.neta これはなぜか継承元の指定では使えないらしい。 template <class T> struct A { }; template <class T> struct B //: A<B> // 1, NG : A< B<T> > // 2, OK { typedef A< B<T> > </t></t></b></class></class>…
// 使用可能 int x; 場合によってxは使用できないかもしれない。 Shift-JISにおいて「能」は2バイト目が\(0x5C)なので「だめ文字」と呼ばれる。これらの文字は配慮の足りないプログラムからエスケープと見なされて文字化けなどの問題を起こす。 また一行コ…
最近忙しくて記事を書けませんでした。 どうやらmailing2009-02が出たみたいです。 http://www.open-std.org/jtc1/sc22/wg21/docs/papers/2009/#mailing2009-02 N2814 Fixing freestandingにフリースタンディング環境についていろいろ書いてあります。C++0x…
C言語では配列を返す関数を作ることができない。 int a[100]; int f()[100] // エラー:関数は配列を返せない { return a; } 本当は int[100] f() // エラー:構文エラー { return a; } と書きたいところだが、これはC言語の奇妙な文法に合致しない。 複雑な宣…
この記事の内容は古くなっており、正式なC++11では動作しません。詳細は中3女子さんからのコメントをば。 C言語の普通のprintfについて知りたい人は、他を当たった方がいい。 C++0xのVariadic Templatesのおかげでprintfもどきを作るのが簡単になった。書式…
main関数に入る前の厄介なバグに出会った。調べていくうちに初期化順の問題だということが分かった。 グローバルなオブジェクトの動的初期化の順番が不定なのは私も知っている。D&Eの3.11.4.1ではcoutやcinが動的初期化に頼っていることによる問題点について…
Stroustrup氏のサイトにC++0x FAQというものが掲載されていることに気づいた。 http://www.research.att.com/~bs/C++0xFAQ.html Suffix return type syntaxではdecltypeで戻り値を指定する場合の例にautoの案を紹介しているが、 template<class T, class U> auto mul(T x, U y)</class>…
ボーっとN2800を眺めていたら、moneyという単語が目に飛び込んできた。しかもget_moneyとは生々しい…。 27.6.4 Extended Manipulatorsでは通貨や時刻を入出力するためのマニピュレータについて定めている。ロケール絡みで通貨の文字列を処理するmoney_getと…
http://www.stroustrup.com/Programming/ Translations in progress: * Chinese (simplified) * German * Japanese * Korean * Polish * Russian 日本語が追加されている!これは楽しみ。